2011年11月07日

2011年9月「一触即発」

知人の紹介で二人の男と会うことになった。
一人は人脈のある有力者のようだ。今回は大きな仕事が請け負えるかもしれない。
そんな期待を胸に新宿駅西口で中高年の男と合流した。
野暮ったいジャケットに大きな紙袋・・・どことなくぎこちなさを感じる。『空振りか・・・』

更に待つこと数分・・・。ハット帽の老父の登場だ。全身を黒で纏い、杖をついている。
「会長」と呼ばれるその老父、それなりの威風を漂わせてはいるのだが、衣服には多数の染みがあり部分的に褐色している。「嫌な予感が・・・」

タクシーで数分、彼らの事務所兼喫茶店に向かった。
冒頭、「東京に日本発のカジノを誘致する」・・・と資料が手渡された。
黒ずんでごわごわした資料は塵でざらざらとしている・・・『気持ちがわるい!』
内容も薄っぺらなものだった。
でも、「この企画が事実なら!?」という望みを捨て切れないまま、1時間ばかり会長の話しを聞いた。
結局のところ、先行投資をすれば仕事を請負える・・・というのだが信憑性がなさすぎる。
前に進みたいが今回は引くことにした。

しかし、この後、状況が一変する。
「この話しはなかった事に・・・」と席をたった直後、会長から無言のプレッシャーがのしかかる。
同席していた部下と先方の強面従業員らは戦闘モードに入っていた。
場所も人数も不利な状況だ。「マズイ・・・」
一瞬、胸騒ぎがしたが、ここは毅然とした対応が賢明だろう。
私は終始、彼らへの敬意を貫いた。そして何とか切り抜けた。

よくよく考えれば、当社の規模にはそぐわない内容だった。
恐らく、今までも零細企業を標的に片っ端からアプローチを仕掛けていたのかもしれない。
彼らの演出が巧妙だったならどうなっていたことだか・・・。

「翌日」
「あの企画、本当だったのかな・・・」と未だ懲りない自分がいた。
暴走はいけない。気をつけよう。
posted by R.Nishitani at 00:19| Comment(0) | 日記

2011年07月31日

2011年8月「盗撮か!?」

JR渋谷駅構内。
朝の通勤ラッシュが終わった頃、東急線への連絡階段を下りていた。
階段右下から二人の男女が上ってくる。
若い女性の真後ろに30歳前後のサラリーマン風の男がぴたりと付く。『何か不自然だ・・・』
男の動き、表情は硬く、左肩に提げたビジネスバッグから見え隠れする手元がぎこちない。

階段内には男女と私の3人だけである。
平静を装い様子を窺うが、女性が壁になり、男の左半身が死角になっている。
すれ違い様に目を凝らす・・・。『盗撮だ!』
携帯電話がスカートの真下に当てられている。
私は男に接近し無言の威圧をした。

IMG.jpg

男は目も合わさず、足早に人混みに消えた。
駅員は対応に追われ、話しかけられる状態ではない。
女性はもちろん、他に気づく者など皆無だ。
何だかとてもやるせない・・・。

女性はメールに夢中で耳にはイヤホンをしていた『無防備の状態だ・・・』
常習犯にとって格好の獲物になってしまったのだ。

またしても、感情が一人歩きしてしまったが、小さな感情が被害者も加害者も生まない状態を導くこともある。
危険が伴うかもしれないが、それがズバットの心得だ。
これからもそんな心を持ち続けたい。
posted by R.Nishitani at 19:33| Comment(1) | 日記

2011年07月01日

2011年7月「もう限界です・・・の言葉に緊急出動!」

早朝、レスキューネットの電話が鳴った。
「助けてください、限界です・・・」、受話器越しの声が胸を突く。
パニック症状の女性を入院させなければならない家族からの相談だった。興奮が激しく手に負えないようである。入院日は今日だという・・・『行くしかない!』

準備もままならない中、午後、彼女(患者)の部屋を訪ねた。やはり簡単には入れてくれない・・・
何度も会話を試みるが、幻聴が引き起こり感情は高まるばかりだ。出来れば、ゆっくり話しを聞いてあげたいが、泣き叫ぶばかりで過呼吸寸前の状態だ。
いつもなら、興奮が治まるまでそっとしていたのだろう・・・。
しかし、優しさだけでは家族の思いを伝えることができないのだ。
「飴と鞭」。私は言葉をかけながら彼女を抱きかかえた。
空気が変わる瞬間だ。不安が増大し苦しいだろうけど、もう少しの辛抱だ・・・そんな思いがこみ上げる。

車で移動中、彼女と話しができた。家族のこと、動物のこと、買物のこと。その穏やかさは、正に彼女の人柄だった。

そして、間もなく診察が始まった。
帰路、そよ風になびく樹葉を眺めながら、家族団欒を過ごす彼女を思い描いていた・・・。
posted by R.Nishitani at 00:42| Comment(1) | 日記